招福の縁起物「朱竹」(しゅちく)
今回は、幸せを招くという「朱竹」(しゅちく)のお話です。朱竹とは、あまり聞き慣れない言葉ですが、その絵が描かれた衣類を身に付けたり、絵画を飾ると「子孫繁栄」「立身出世」「家業繁盛」が叶うという伝承があります。
これは、健やかに伸びた朱竹が描かれた漆塗りの帯です。
また、100年に一度咲くという「竹の花」が、刺繍されています。
竹の花が咲く時は、不思議でめでたいことの前兆である「奇瑞」が起きるとされています。
またこちらは、朱色の夏絽の羽織です。
絵柄は、中央と左右に朱竹が描かれています。
そして、松や梅・菊・あやめ等の縁起の良い絵柄が、配されております。
羽織の材質は、トロトロの絹であり「上質性」を堪能できるお品です。
加えて、全体的に「気品」と「粋」を感じます。
一方こちらは、朱竹の縮緬のアンティークな衿です。
これは、我家の玄関に飾られている朱竹の額です。
「瑞竹」と書かれていますが、これは「めでたい竹」という意味です。
この絵は、刺繍で描かれています。
これには「文化刺繍」という技法が、使われています。
文化刺繍とは、リリアン糸を専用の針で縫うものです。
そして、100年近く前にヨーロッパから伝来し、私の母親の青春時代に大流行したそうです。
それでは、なぜ「朱竹」が縁起の良いものと考えられるようになったのでしょう。
それは、中国北栄時代の詩人で、書家かつ政治家であった蘇東坡(そとうば)(1036年生〜1101年没)に因む故事に由来するそうです。
ある日、蘇東坡は墨竹画を依頼されました。
生憎その時、手許には墨がありませんでした。
そこで「朱墨」で竹を描いて彼に渡しました。
しかし、依頼者にはそれが不満でした。
彼は、蘇東坡にこう言いました。
「先生、この世に朱い竹が、あるものでしょうか」
すると蘇東坡は、こう返答しました。
「この世に黒い竹が、あるはずがない」
依頼者は、不満ながらもこの絵を家に持ち帰ります。
するとそれから彼の家では、次から次へと慶事が起こることとなりました。
その慶事とは、子宝に恵まれ、立身出世をし、家内はますます大繁盛したとのことです。
それを目の当たりにした人々は、蘇東坡に競って「朱竹の絵」を頼むようになりました。
そして彼らは皆、幸せになったとさ。
めでたし、めでたし。
我が家には、前述のとおり、この「朱竹の額」が飾ってあります。
そのためか、3人の子供に恵まれ、小学生の孫が2人います。立身出世は、できませんでしたが、家族はとても仲睦まじく過ごしています。
そしてじいじは、ほどほどの幸せを感じる毎日に感謝しています。
今回の担当は、達じいでした。
あんやと(๑ʘ∆ʘ๑); (๑ʻัદʻั๑);
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