ひな祭りと和菓子。金花糖といちごびなとひし餅。
金沢では、ひな人形を新暦の3月3日から4月3日(旧暦の3月3日まで)飾る風習があります。
それに合わせて私達は、おひな様に和菓子をお供えし、家族やお友達といっしょに飲食して、女の子の健康や幸せを祈ります。
この和菓子には、いろいろな種類があります。
それらは、桜餅やひし餅・ひなあられ・おひな様の姿を表した上生菓子などが、代表的です。
そしてこれが、金沢独特の和菓子である「金花糖(きんかとう)」です。
金花糖(金華糖とも書きます)とは、煮溶かした砂糖をサクラ材でできた木型に流し込み、冷やし固め食紅で彩色した砂糖菓子です。
その形は、桃の節句に供えることから桃をかたどっています。
また、縁起物である鯛や海老・たけのこなどの野菜の形をしたものもあります。
こちらは「金沢市老舗記念館(かなざわししにせきねんかん)」に展示されているおひな様と金花糖です。
この金花糖の歴史は古く、加賀藩第13代藩主・前田斉泰(まえだなりやす)への献上品となった「にらみ鯛」の金花糖が、その始まりとされています。
にらみ鯛とは、京都でお正月に食べられる「尾頭付の塩焼き鯛」のことです。
京都では、この塩焼きの鯛をお正月三が日、箸を付けずに「にらんで」4日目に食べる風習があるそうです。
この風習は、おめでたい鯛をまず神仏にお供えし、その後にお下がりとしてこれを頂くという奥ゆかしさから生まれたと、考えられているようです。
しかし今日では、この風習が廃れてしまい、京都でもごく一部の地域で継承されているそうです。
金沢では、この高価な鯛を当時貴重である砂糖を使った和菓子に置き換えることで、よりお供えとして日持ちできるようにしたものと想像されます。
そしてこちらは、おひな様の姿を表した上生菓子です。
金沢市内のお店「美福(みふく)」の「いちごびな」をお見せします。
おひな様は、白あんを桃色の「外郎(ういろう)」の衣で包み、いちごでお顔を見立てたものです。
一方、お内裏様の体は、こしあんでできています。
ちなみに美福は、金沢に数あるお店の中でも美味しいと評判のお店です。
特に、みたらし団子と桜餅が有名です。
この美福とは、とても珍しいお店の名前ですが、その名の由来は「みて美しくえらんで楽しい、ひとくち食べると福が来る」という文言からきているそうです。
またこちらは、ひし餅です。
ひな祭りには、定番の和菓子であるひし餅ですが、その各段ごとのお餅の色には、それぞれに意味があるそうです。
まず、下段の緑色の餅は、大地を表し健康や長寿を象徴しています。
また、中段の白色の餅は、雪を表し清浄を意味します。
そして、上段のピンク色の餅は、桃の花を表し魔除けの意を示唆するそうです。
つまり、これらを言葉で表現すると「大地に積もった雪が解け、草が芽生え桃の花が咲く」となります。
私は、和菓子の世界がとても奥深いものだと、改めて感じ入りました。
あんたもいっぺん金沢にきてみまっし~♪♪
今回の担当は、達じいでした。
あんやと(*´▽`*)。
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ひな祭りには、定番の和菓子であるひし餅ですが、その各段ごとのお餅の色には、それぞれに意味があるそうです。
まず、下段の緑色の餅は、大地を表し健康や長寿を象徴しています。
また、中段の白色の餅は、雪を表し清浄を意味します。
そして、上段のピンク色の餅は、桃の花を表し魔除けの意を示唆するそうです。
つまり、これらを言葉で表現すると「大地に積もった雪が解け、草が芽生え桃の花が咲く」となります。
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